出典:労働新聞社によると、東京弁護士会が退職代行事業について改めて注意喚起を発表しました。
結論から言います。違法な退職代行業者を使うと、退職できないどころかトラブルに巻き込まれる危険があります。
現役社労士として、安全な退職代行の選び方と注意点を詳しく解説します。
- 東京弁護士会の警告内容と背景
- 違法業者と適法業者の見分け方
- トラブルを避ける退職代行の選び方
なぜ今、東京弁護士会が動いたのか
退職代行サービスの利用者が増えるにつれて、違法業者によるトラブルも増えています。東京弁護士会が改めて注意喚起に動いた背景は、まさにここにあります。
退職代行サービスは、法的に見ると3つのレベルに分かれます。
退職の意思を伝えるだけなら、一般の民間業者でも問題ありません。
ただし、会社との交渉や法的な手続きは別の話です。これができるのは弁護士と労働組合だけ。民間業者がこれをやると「非弁行為」という犯罪になります。
こんな業者は危ない
以下のような業者は、違法性が高いと考えてください。
- 「残業代も回収します」と約束する民間業者
- 「会社と直接交渉します」と謳う一般企業
- 「100%退職成功」を保証する業者
- 弁護士や労働組合の資格を曖昧にしている業者
こうした業者を使うと、退職できないだけでなく、会社から損害賠償を請求されるリスクすらあります。「安くて手軽」に飛びつくと、後悔することになります。
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適法な退職代行、3つの選択肢
安全に退職するなら、次の3つのタイプから選んでください。状況によって使い分けるのがポイントです。
1. 弁護士事務所
最も安全で確実な選択肢です。
残業代の請求、パワハラの慰謝料請求なども同時に対応できます。会社が強硬な態度をとっても、法的手段で解決できるのが強みです。費用は5万円〜10万円程度が相場です。
2. 労働組合
労働組合法に基づく団体交渉権があります。
会社は労働組合との交渉を正当な理由なく拒否できません。費用は2万円〜5万円程度で、弁護士より安く済みます。未払い残業代など金銭的な請求が絡むケースでは、弁護士の方が確実です。
3. 民間業者(退職意思の伝達のみ)
最も安価(1万円〜3万円程度)ですが、できることは限られます。
退職の意思を伝えるだけで、交渉はできません。円満退職が見込めるシンプルなケースに向いています。逆に言うと、もめそうな状況ではおすすめしません。
退職代行を選ぶ前に確認すること
| 確認項目 | 弁護士 | 労働組合 | 民間業者 |
|---|---|---|---|
| 退職意思の伝達 | ○ | ○ | ○ |
| 会社との交渉 | ○ | ○ | × |
| 残業代請求 | ○ | △(限定的) | × |
| 法的手続き | ○ | × | × |
| 費用の目安 | 5〜10万円 | 2〜5万円 | 1〜3万円 |
値段だけで選ぶのは危険です。「何のために退職代行を使うのか」を先に整理してから、タイプを選んでください。
よくある疑問 Q&A
- Q: 民間の退職代行業者は全て違法なのですか?
- A: 退職の意思を伝えるだけなら合法です。ただし、会社との交渉や法的手続きを行うと違法になります。サービス内容をよく確認してください。
- Q: 退職代行を使うと会社から訴えられませんか?
- A: 適法な業者を使えば訴えられる心配はありません。むしろ違法業者を使った場合に、あなたも巻き込まれるリスクがあります。
- Q: 費用が安い業者と高い業者の違いは何ですか?
- A: できるサービスの範囲が違います。安い民間業者は退職の意思を伝えるだけ。高い弁護士事務所は交渉や法的手続きまで全て対応できます。
すぐやること 3つ
- 業者の資格を確認する – 弁護士事務所か労働組合かを必ずチェック
- サービス内容を明確にする – 何をしてくれるのか、書面で確認
- 複数業者を比較する – 費用とサービス内容のバランスを検討
まとめ
- 東京弁護士会が警告するように、違法な退職代行業者によるトラブルが増加している
- 安全に退職するなら弁護士事務所または労働組合を選ぶのが確実
- 民間業者を選ぶ場合は「退職意思の伝達のみ」のサービスに限定する
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※本記事は執筆時点の法令・判例に基づいて作成しています。法律は改正されることがあります。最新の情報や個別のご事情については、社会保険労務士・弁護士などの専門家にご相談ください。
Photo by Anastassia Anufrieva on Unsplash

