「ボーナスをもらってから辞めよう」と考えている人、今この瞬間もたくさんいるはずです。夏・冬のボーナスシーズンは、転職を決断するタイミングと重なりやすい。でも、辞め方を間違えると支給されないケースがあります。
この話題について、出典:Yahoo!ニュースでも取り上げられ、注目を集めています。
結論から言います。支給日に在籍していれば、原則としてボーナスは受け取れます。ただし、条件があります。社労士の立場から、正確に解説します。
「支給日在籍要件」とは何か
多くの会社の就業規則には、こう書かれています。
「賞与支給日に在籍している者に支給する」
これを支給日在籍要件と言います。法律上、ボーナスの金額や支給基準は会社が自由に決められます。だから、この条件自体は基本的に有効です。
ただし、例外もあります。
会社が退職を引き止めるために、わざと支給日を後ろにずらした。そういうケースでは、裁判で「在籍要件の適用が信義則違反」と判断されたことがあります。大和銀行事件(大阪地裁)などがその例です。
つまり、会社が意図的に支給日を操作して労働者を不利にした場合は、例外的に請求できる可能性があるということです。
ボーナスをもらって円満に辞める3つのコツ
「もらってから辞める」を実現するには、順番と段取りが大切です。
① 就業規則でボーナス支給日を確認する
まず就業規則を確認してください。支給日と算定期間が書いてあります。支給日当日に在籍していることを確認した上で、退職日を設定します。
② 退職の申し出はボーナス支給後にする
退職の意思を伝えると、会社との関係が変わります。支給日前に退職の話をして、気まずい雰囲気の中でボーナスをもらうことも現実にあります。
精神的な負担を考えると、ボーナスが振り込まれてから退職の意思を伝えるのが現実的です。
③ 引き継ぎは丁寧に。評価は退職後も続く
ボーナスをもらって辞めることに、後ろめたさを感じる人もいます。でも、正当な権利を行使しているだけです。
大切なのは、引き継ぎをしっかりやること。社会は狭い。転職先の業界で、元同僚と再会することはよくあります。
よくある疑問 Q&A
- Q: 退職することを伝えた後でも、ボーナスは満額もらえますか?
- A: 支給日に在籍していれば、原則として支給されます。ただし、就業規則に「退職予定者は減額する」などの規定がある会社があります。事前に確認しておくと安心です。
- Q: ボーナスの算定期間に欠勤が多かった。支給額は減りますか?
- A: 多くの会社でボーナスは査定があります。欠勤・遅刻・業績評価などで減額されることはあります。これは会社の裁量の範囲内です。ただし、合理的な理由のない大幅な減額は問題になることもあります。
- Q: 会社から「支給日より後に退職日を設定しないとボーナスは出さない」と言われました。これは正当ですか?
- A: 支給日在籍要件自体は有効なので、支給日当日か以降の退職日を求めること自体は合理的です。ただし「支給日を意図的に後ろにずらした」「退職を妨害する目的」と言える事情があれば、話は変わります。内容を記録しておき、必要なら専門家に相談してください。
すぐやること
- 就業規則のボーナス規定を確認する(支給日・在籍要件の記載)
- 支給日当日以降の日付を退職日として設定する
- 転職先の入社日と逆算して、スケジュールを組む
まとめ
- 支給日に在籍していれば、原則ボーナスはもらえる
- 支給日在籍要件は有効だが、会社が意図的に支給日を操作した場合は例外がある
- 退職の申し出はボーナス振り込み後が現実的。引き継ぎは丁寧に
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※本記事は執筆時点の法令・判例に基づいて作成しています。法律は改正されることがあります。最新の情報や個別のご事情については、社会保険労務士・弁護士などの専門家にご相談ください。
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