台風休業で有給を強制使用させられた?それは違法です【社労士解説】

休職・メンタルヘルス

台風が来て会社が休業になった日、上司から一言。「今日は有給扱いにします」。

納得できないまま、その日は終わった——そういう経験をした人は少なくない。

結論から言う。会社が一方的に有給を使わせることは、原則として違法だ。

現役の社会保険労務士として、この問題を整理する。出典:Yahoo!ニュース

有給は「会社が決めるもの」ではない

有給休暇は労働者の権利だ。これは労働基準法第39条に明記されている。

使うかどうかを決めるのは、あなた自身だ。会社ではない。

「今日は有給にします」という一方的な通告は、この原則を無視している。あなたが「有給は使いたくない」と言えば、会社はそれを強制できない。

📌 ポイント:有給の使用は労働者が決めること。会社の一方的な指示は違法行為にあたります。

ただし、一つだけ例外がある。労使協定で「計画年休」を定めている場合だ。

でも、これは事前に労使合意で決められた休暇取得の仕組みだ。台風のたびに突発的に使えるものではない。計画年休を盾に有給を強制しようとするのも、論外だ。

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台風休業で払うべきは「休業手当」だ

会社側の話をする。

会社都合で休業させた場合、会社には休業手当を支払う義務がある(労働基準法第26条)。金額は平均賃金の60%以上だ。

「有給扱いにします」という通告の裏には、この支払いを避けたいという意図があることが多い。労働者の権利を使って、会社がコストを逃れる。構造として、おかしい。

⚠️ 注意:不可抗力の判断は難しいです。単に「台風だから」というだけでは不十分な場合があります。

ただし、台風を「不可抗力」として休業手当の支払いを免れるケースも存在する。判断の基準は以下だ。

  • 台風の規模と実際の被害
  • 会社の業務内容
  • 他の対応手段があったか
  • 事前の準備状況

たとえば、在宅勤務が可能な職種なのに、何の検討もせず休業した。これは不可抗力とは言えない。「台風が来た」という事実だけで免れる話ではないのだ。

その場で拒否できる。記録を残せ

有給の強制使用を告げられたとき、どう動くか。

まず、その場で断ることができる。「有給は使いません」とはっきり伝える。口頭でいい。

✅ やること:会社とのやり取りを記録に残しましょう。メールや録音があると後で役立ちます。

そのうえで、会社に求めるべきことは三つだ。

  • 休業手当の支払い
  • 有給扱いにしない処理
  • 今後の対応ルールの明確化

会社が応じなければ、労働基準監督署への相談を検討してほしい。明らかな法違反があれば、監督署から会社に指導が入る可能性がある。

一人で抱え込まなくていい。

よくある疑問Q&A

Q: 有給を拒否したら解雇されませんか?
A: 有給の正当な拒否を理由とした解雇は無効です。労働基準法の権利行使を理由とした不利益取扱いは禁止されています。
Q: 会社が「業務命令だ」と言ってきた場合は?
A: 有給の使用について業務命令権は及びません。法律で保障された労働者の権利だからです。
Q: すでに有給扱いで処理された場合はどうなりますか?
A: 事後でも有給の取り消しを求めることができます。給与明細などを確認して、人事部に申し出てください。

今日やること3つ

  1. 会社の休業通告内容を記録する(メール保存・メモ作成)
  2. 有給を使いたくない旨を会社に伝える
  3. 労働基準監督署の連絡先を調べておく

次のステップ

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まとめ

  • 台風休業での有給強制使用は原則として違法
  • 有給の使用は労働者の権利であり、会社が一方的に決められない
  • 拒否した場合の不利益取扱いも法律で禁止されている

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※本記事は執筆時点の法令・判例に基づいて作成しています。法律は改正されることがあります。最新の情報や個別のご事情については、社会保険労務士・弁護士などの専門家にご相談ください。

Photo by Matt Reames on Unsplash

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