日本テレビの報道によると、京都府八幡市の川田翔子市長(35歳)が、現職市長として全国で初めて産休を取ると正式に表明した。産前産後それぞれ8週間の産休を取り、育休は取らずにテレワークで対応する予定だという。
これは働く女性にとって大きな前進だ。
現役の社会保険労務士として、この件を解説する。市長という重い立場での産休取得が、ふつうの会社員にどう関わってくるのか。そこを掘り下げる。
- 公務員・民間企業での産休制度の現状
- 管理職女性の産休取得が抱える課題
- あなたが産休を取るときに知っておくべきこと
川田市長の産休取得が示す重要なメッセージ
川田市長は「仕事か出産かの二者択一を迫られない社会を」と訴えている。この二択を突きつけられた経験のある女性は、決して少なくない。
市長という最高責任者でも産休は取れる。これが今回いちばん伝わるメッセージだ。トップが取れるなら、あなたが取れない理由はない。
公務員の産休制度について
市長は特別職公務員にあたる。一般の公務員とは少し立場が違う。
とはいえ、産前産後休業を取れる点は基本的に変わらない。原則は産前6週間、産後8週間だ。
川田市長は産前産後それぞれ8週間としている。法定の産前6週間を上回る取り方だ。
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管理職女性が産休を取る際の課題と解決策
管理職や責任ある立場の女性が産休を取るとき、特有の壁にぶつかる。代表的なものは2つだ。
業務の引き継ぎ問題
「私がいないと回らない」。そう思い込んでいる人は多い。でも、それは個人の問題ではない。組織の問題だ。
一人に依存する組織は健全ではない。むしろ産休取得は、その弱点を直すきっかけになる。
川田市長も、副市長や部長との連携体制を整えると発表している。これが本来あるべき対応だ。属人化していた仕事を、組織で回せる形に組み替える。
周囲からの批判への対処
「税金で給料をもらっているのに」。今回のような立場だと、こうした声が出ることもある。会社員でも「忙しい時期なのに」と言われるケースは珍しくない。
でも、はっきり言う。産休は労働者の権利だ。批判を恐れて権利を手放すのは間違っている。権利は使うためにある。
あなたの産休権利を守るために知っておくべきこと
産休は誰でも取れる権利
次の点さえ押さえれば、産休は誰でも取れる。
- 雇用形態は問わない(正社員・契約社員・パート・アルバイト)
- 勤続期間は関係ない(入社1日目でもOK)
- 会社の許可は不要(申請すれば自動的に取得できる)
これは法律で定められた絶対的な権利だ。会社が「うちは認めていない」と言っても通用しない。川田市長のケースも、この原則の上にある。
産休中の給与と手当
産休中は無給でも、出産手当金が出る。金額は給与の約3分の2。健康保険から支払われる。たとえば月給30万円なら、目安として月20万円ほどが補填される計算だ。
川田市長の場合は特別職のため、給与が支給される可能性が高い。これは自治体が判断する。
よくある疑問 Q&A
- Q: 管理職でも産休は取れるの?
- A: はい、取れます。役職や責任の重さは産休取得の理由にはなりません。川田市長のケースがその証明です。会社は代替要員の確保や業務分担で対応する義務があります。
- Q: 産休取得で昇進に影響はない?
- A: 産休を理由とした昇進阻害は違法です。ただし、現実的には評価に影響する可能性もあります。事前に人事担当者と評価基準について確認しておくことをお勧めします。
- Q: 小さい会社でも産休は取れる?
- A: 会社の規模に関係なく取得できます。従業員が1人でも産休制度は適用されます。代替要員がいないという理由で拒否することはできません。
すぐやること3つ
- 就業規則の確認 – あなたの会社の産休制度を確認してください
- 上司との相談 – 妊娠が分かったら早めに上司に報告し、引き継ぎ計画を立てましょう
- 出産手当金の申請準備 – 健康保険組合に必要書類を確認しておきましょう
まとめ
- 川田市長の産休取得は、責任ある立場でも産休が取れることを示した画期的な事例
- 産休は雇用形態や役職に関係なく、すべての女性労働者の権利
- 組織は個人の産休取得に対応できる体制を整える義務がある
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