就業規則を見たことがない。見せてほしいと言っても拒否される。
結論から言います。会社が就業規則を見せないのは労働基準法違反の可能性があります。
出典:Yahoo!ニュースによると、就業規則の周知義務について専門家が解説しています。現役社会保険労務士として、この問題を詳しく解説します。
労働基準法106条:就業規則の周知義務とは
労働基準法第106条は明確に規定しています。
会社は就業規則を労働者に周知しなければならないと。
「周知」とは何か。法律では以下の3つの方法を認めています。
- 各作業場の見やすい場所に掲示または備え付ける
- 労働者に書面で交付する
- 磁気テープやディスクなど(今でいうメール配布など)で確認できるようにする
つまり、あなたが「就業規則を見せてください」と言った時。
会社は断ることができません。
なぜ会社は就業規則を隠すのか
私が15年間社労士をやってきて見える背景があります。
会社が就業規則を見せたがらない理由は主に3つです。
理由1:就業規則自体がない・古い
驚く方もいるでしょうが、従業員10人以上でも就業規則がない会社は存在します。
または10年前に作ったまま更新していない。
見せたら「法律違反がバレる」から隠しているケースです。
理由2:労働者に不利な内容が書かれている
残業代の計算方法が違法。有給の取得条件が厳しすぎる。
こういった問題がある就業規則を見せたくないのです。
理由3:懲戒処分の根拠を知られたくない
懲戒処分をする時、会社は就業規則に書かれた内容しか処分できません。
労働者が就業規則を知っていると「この処分は規則にない」と反論される。
だから隠しているケースもあります。
就業規則を確認する具体的方法
会社に拒否された場合、どうするか。
実際の手順をお教えします。
Step1:書面で請求する
口頭ではなく、メールや書面で請求してください。
「労働基準法第106条に基づき、就業規則の閲覧を求めます」と。
記録に残すことが重要です。
Step2:労働基準監督署に相談する
会社が応じない場合、労基署に申告できます。
労働基準法第106条違反として相談してください。
Step3:社会保険労務士に相談する
法的手続きが必要な場合、専門家に頼るのも一つの方法です。
特に懲戒処分を受けそうな時は急いでください。
よくある疑問 Q&A
- Q: 従業員10人未満の会社は就業規則がなくてもいいの?
- A: 法的には作成義務がありません。ただし、トラブル防止のため作成している会社も多いです。ある場合は周知義務も発生します。
- Q: 派遣社員でも就業規則を見る権利はある?
- A: あります。派遣先の就業規則ではなく、派遣元(派遣会社)の就業規則を見る権利があります。
- Q: 懲戒処分を受けた後で就業規則を確認しても意味がない?
- A: 意味があります。処分が就業規則の根拠なく行われていれば、処分の取り消しを求めることができます。
すぐやること 3つ
- まず口頭で請求してみる(会社の反応を確認)
- 拒否されたらメールで正式に請求する(記録を残す)
- それでも応じない場合は労働基準監督署に相談する(法的解決へ)
まとめ
- 労働基準法106条により、会社には就業規則の周知義務がある
- 就業規則を見せないのは法律違反の可能性が高い
- 書面で請求し、応じない場合は労基署に相談することができる
今の働き方、このままでいいのか迷っていませんか?
キャリアのプロがあなたの強み・価値観を整理し、納得のいくキャリアプランを一緒に考えます。初回相談は無料です。
※本記事は執筆時点の法令・判例に基づいて作成しています。法律は改正されることがあります。最新の情報や個別のご事情については、社会保険労務士・弁護士などの専門家にご相談ください。
Photo by Smithsonian on Unsplash

