台風で出社命令を拒否できる?テレワーク拒否への対処法

テレワーク

台風6号が接近し、東京23区や茨城県内の学校が一斉休校になりました。鉄道各社も運休を発表している。そんな状況でも「出社しろ」と言ってくる会社がある。

結論を先に言います。自然災害時のテレワーク拒否は、労働者に不利益な命令として問題となる可能性があります。

Yahoo!ニュースでも台風による交通機関の混乱が報じられています。現役社労士として、このような局面での労働者の対処法を解説します。

台風時の出社命令、法律的に問題はないのか

平時であれば、会社に出社命令の権限があることは否定しません。ただ、災害時はそれが通用しない場面があります。

労働安全衛生法には、使用者が労働者の安全を確保する義務が定められています。電車が止まり、道路も危険な状態で出社を強制するのは、この義務に正面から反する可能性があります。

📌 ポイント:会社には「安全配慮義務」があります。災害時に労働者を危険にさらすような命令は違法となる可能性があります。

裁判所も、労働者の生命・身体の安全を軽視した会社の対応を違法と判断してきた実績があります。台風という自然災害のさなか、無理な出社を求めることは、この原則に抵触するリスクがあります。

テレワーク拒否の理由をまず確認する

会社がテレワークを拒否する背景は一様ではありません。セキュリティ上の懸念もあれば、管理体制が追いついていないという話もある。

まずは会社側の事情を聞いてみましょう。そのうえで、災害という特殊な事情を説明し、一時的な在宅勤務を提案してみてください。

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出社を命じられたら、この順番で動く

第一に、自分の安全を確保する

命より大切な仕事はありません。危険を感じたなら、無理に出社する必要はない。

労働契約法第5条は、使用者が労働者の安全に配慮する義務を明記しています。本来、安全を考える責任は会社側にあります。

✅ やること:交通機関の運行状況と気象警報を確認し、危険と判断したら出社を控えてください。記録として、運休情報のスクリーンショットを保存しておきましょう。

会社とのやりとりは必ず記録に残す

出社命令やテレワーク拒否のやりとりは、メールやチャットで記録として保存してください。

後日、労働基準監督署に相談したり、労働審判に進む場合に、重要な証拠になります。口頭だけのやりとりは、できればメールで「本日お話しした件の確認です」と残しておく。これだけで状況が変わることがある。

代替案を具体的に提案する

「テレワークが難しいなら、有給休暇を取ります」という提案は有効です。

災害時の出社困難は、労働者の落ち度ではありません。会社は合理的な理由がなければ有給申請を拒否できません。

会社側の事情を理解したうえで、それでも安全が最優先

会社がテレワークを拒否する背景には、実際に経営上の課題があることも事実です。顧客対応、機密データの扱い、在宅環境の未整備——これらは一定の理由になります。

ただ、災害時は「緊急事態」です。平時のルールをそのまま当てはめる場面ではない。

⚠️ 注意:会社の事情は理解しつつも、あなたの安全が最優先です。命に関わる危険がある場合は、出社を拒否する権利があります。

建設的な対話を心がけながらも、筋は通してください。「安全が確保されてから対応します」という姿勢を崩さないことが大事です。

よくある疑問 Q&A

Q: 台風を理由に出社を拒否したら解雇されませんか?
A: 自然災害を理由とした出社困難による解雇は、客観的合理性を欠く可能性が高く、無効となる可能性があります。労働者の安全配慮を怠った会社側の責任の方が重いと考えられます。
Q: テレワーク環境がない場合はどうすれば?
A: 有給休暇の取得を申請してください。災害時の出社困難は労働者の責任ではないため、会社は合理的な理由なく有給申請を拒否できません。
Q: 同僚は出社しているのに自分だけ休むのは気が引けます
A: 住んでいる地域や交通手段により状況は異なります。他の人と比較する必要はありません。あなた自身の安全を最優先に判断してください。

今日やること、3つだけ

  1. 気象情報と交通機関の運行状況を確認する——危険と判断したら出社しない。判断は自分でする。
  2. 会社とのやりとりをメールやチャットで記録する——口頭だけで終わらせない。
  3. テレワークまたは有給取得を代替案として提案する——「拒否」ではなく「代替案」として出すと話が進みやすい。

まとめ

  • 台風時の無理な出社命令は、労働安全衛生法の安全配慮義務に反する可能性がある
  • 命に関わる危険がある場合、労働者には出社を断る権利がある
  • テレワークや有給休暇など代替案を提案し、建設的に対話する

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※本記事は執筆時点の法令・判例に基づいて作成しています。法律は改正されることがあります。最新の情報や個別のご事情については、社会保険労務士・弁護士などの専門家にご相談ください。

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